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レヴュー
03.04.土居裕子
PARCO
03.08.saya
ムジカーザ
03.14.米良美一
STB139

レヴュー2008年3月 Index≫

3月4日(火)土居裕子 live@PARCO
只今私のアタマの中は昨夜聴きましたコンサート【土居裕子Live@PARCO 】の余韻オーラ波充満中で全身呪縛状態。
少し書けば落ち着くかな(^^♪ので。
yuko Doi 土居裕子live@PARCO
Musicians:岩井眞一(Guitar)齋藤 順(Bass)塩入俊哉(Piano) Surprised Guest:畠中洋(Duet& Solo)
さくらさくら
浜辺の唄
椰子の実
春夏秋冬
MUCH MORE(ミュージカル『ファンタスティックス』より)
I DON'T KNOW HOW TO LOVE HIM (ミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』より)
カラー・オブ・ザ・ウィンド(ディズニー映画『ポカホンタス』より)
君のいた夏(インストゥルメンタル/piano trio(pf,bass,gt))
『星の王子さま』(音楽入り朗読 キツネの役でGuest畠中さんご登場)
Let It Be(Guest畠中さんのソロ)
世界の約束(映画『ハウルの動く城』より)
さとうきび畑
花散る里に(ドヴォルザーク『新世界』より)
encore
タン・ビェットの唄
ドリーム(畠中さんとDuet)
ふるさと

Liveの流れに感じていましたのは色彩、色です。
歌を聴きながら空想で描く季節と風景心の彩り、実際に視覚で眼にした絵の映像、土居さんのご衣裳を含め底辺に思う動的なホワイト、小道具の赤、青など…鮮やかな色。
内容がとても濃くカラフルな音楽演目に、色彩の波形が描かれる。静的にまた激流となって声と言葉で表現をのせてゆく美しさ、歌唱の素晴らしさに感動しきり。世界の約束♪ではどわっと泣けました。
150分(立て看板表示にびびりましたが、同時に意気込みも感じ熱くなった)休憩なしの公演、少しもへばらない声量。満席の客席も聴き入り見入っておりました。酸欠になるんじゃないかしらの気で埋まり、潤いは温かな涙がもたらした。
藝大ご出身(ベースの齋藤順氏もおんなじですよね。今回MCちょびっと。でもマイクはしっかりと握られていた(^^ゞ)なのにクラシック色が堅固でない。柔和。 ミュージカルとも括れない歌の表現力。俳優(男の子の声もありましたので)さんとしての語り。
多彩な方面からの演目で土居さんがステージで活き活きし、音楽を愉しまれている。
感動いっぱいに加味、私たちも楽しい。一体感が生まれていた。
音楽監督は塩入さん フルサポートがとっても嬉しかった管理人です。 特記。
塩入さんの1stAlbumから最初の曲、今回SpecialVer.君のいた夏♪生演奏は何年ぶりでしょう!感激

つづき
二つ折りのプログラム、ゴールド色文字の表紙を開くと目に飛び込む本日のMenu。
君のいた夏♪と世界の約束♪!!!!!嬉しいo(*^^*)o
満席の会場に闇が訪れた。はじまるとの期待感がきゅっと空気を引き締め、気が密集。
オープニングはさくらさくら♪ 塩入さんのPf、音数を抑え間に花弁が舞う余韻を残す和の幽玄的なソロで幕開け。
一番は少し短かめに、「いざやいざや」古謡の歌詞の響きに魅かれ、更に2番、土居さんのオペラ!?旋律もしとやかに舞った。桜色の花弁が満開に咲き誇る今宵。
ピアノが浜辺で波打ち際で立てる波の音に聴こえる音色が大好きな浜辺の唄♪土居さんは日本語で。大好きな曲は何回でも聴きたい。椰子の実♪等、日本歌曲では直立姿勢できりりと美しく端正な知性で歌い上げる。ソプラノ歌手のお姿。土居さんの土台をきっちりと聴かせていただき、唸ります。これからの展開にわくわく。
ミュージカルナンバーへ。土居さん動的な振り付きで春の色が融け込んでいく。表情もにこやかにリラックスされて。ここからベースの齋藤順さんとギターの岩井眞一さんも参加。男性ですが(*^-^)ゞ華やぎますよね。
岩井さんがエレキギターをぎゅぃい〜〜〜んと鳴らすので一変した雰囲気に仰天しました。でもエレキの音のグルーヴ感に壮大な舞台が見えてきて土居さんも色彩いっぱいのスポットライトを浴びて演ずるスター。その彩りをはっきり色で聴いたのが、カラー・オブ・ザ・ウィンド(そのままね(^^;))
幻想的な始まりの中にベースの低音のボウイングっていうのかしら弓で弾く音が風のように大地を揺らし曲の重心を支え、ピアノが爽やかな風を交え載せていく。音色の風の彩りも、歌詞での苺の赤に絡めて聴きました。
土居さん作の春夏秋冬♪どこまでも優しく暖かい。両親の顔、ふるさとが浮かびありがとうと。泣けちゃう。バックの演奏は伴奏に徹し、男性陣の優しさ〜〜っとこれまた泣ける。
そしてです。プログラムを開いてみた時に目が釘付けになった塩入さんの楽曲!o(*^^*)o 君のいた夏♪もう嬉しくて嬉しくて。しかもライブよ。
ベースとギターのピアノトリオ。旋律はピアノがきっちり弾いて、サラリとしているようで細やかなニュアンスを含んだ幅のひろいフレージングをアンサンブルで奏でていく。弦の音色に洗練さが強調されて素敵。途中から少しジャジーにアレンジ技。さすがね。ギターが緻密に刻み、ピアノはますます軽やかに流れる。ベースもソロの出番あり小粋。歯切れの良いアクセントと乱れぬリズム感の爽快さとCDとは違うアンサンブルの味付けに大満足。
土居さんも清涼感のある曲ですねと申されながら上下ホワイトのお洋服へお召し替えで再登場です。
ひとり語り音楽劇『星の王子さま』 スクリーンが降りてきて星の王子さまの題名が。星の文字が確か金色でした? 手作りな感に顔がほころぶ。 土居さんは着席し、本を読まれる。声は純真無垢、正真正銘男の子。声優さんと感じたくらいドキリとした。薔薇の花が登場すれば真紅の手袋をはめ、蛇が登場すれば藍色のレイ?を振る演出にその鮮やかな色がくっきりと言葉と一致する。
物語りの佳境を迎えそうな予感。キツネでベストを羽織られたとき、サプライズゲストの畠中洋さんが客席からまったくの私服(good!)で声を上げる『飼い馴らす!って』と。わぁカッコイイ!ほんとのキツネ役の方らしい。(すみません。観たことがなくて、全くわからず)会場が大きく沸いた拍手〜!
そしてお客さんの女性をステージに上げて三人で物語りを進め、歌われる。男性の方の声はそういえば久しぶりでしたと(秀樹さん以来)その柔らかく綺麗な声にうっとり。 塩入さんは劇中効果音でピアノを穏やかに奏でていましたが、麦畑の風の音が次第に大きく近づいてきた。
スクリーンに黄金色の麦畑が広がりお二人になりDuetされた声量がすごっくワイルド。熱が入っていくのが聴き取れる。すると土居さんのソロでは支える感のピアノが畠中さんが加わると対抗心!?湧きましたの?硬派な音でパワフルに響き渡った。鼓動が速くなったと思う頂点で、すとんと消えてしまう。そっと消えてゆくキツネを追いながら、物語りに没頭していく私。ラストの僕は行く♪輝く星♪は劇的な極み。魂の叫びが圧巻でした。 しばし放心状態。でも休ませてはくれない。
に畠中さんのソロ、Let It Be♪ここで男の人の声はホッとします。ソロでは甘く優しい声がひきたち美。即、惚れました(うふっ惚れっぽいです私(*^-^)ゞ)岩井さんのエレキGtも光ってました。 そして プログラムを開いてやはり釘付けになっていた(歌詞の表記も嬉しい)世界の約束♪
土居さんは上下ブラックのご衣装。歌詞に惹かれたというお話からの唄は、私も詞の、言葉の一句一句を噛み締めるように聴いた。ほんとはイントロから嬉しくて涙していましたが、土居さんの声は日本歌曲ともミュージカルとも違う声の表情語りに嬉しさの涙から、説得力をもって心を震わす涙に変わっていた。ラストで語るように囁き歌い、絶妙のタイミングで謳うバックの演奏、繊細な響きは涙が止まらなくて…困った。
感動の余韻そのままにさとうきび畑♪(感動泣)
もうラストなのねと聴く花散る里に♪はドヴォルザークの第9番新世界より♪
望郷の念と新世界へ向かう希望の音に少し牧歌的柔らかなの曲のイメージよね…がね。日本語のオリジナル歌詞が付いて……。
岩井さんのギター?違うよ!なぁあに?ギターなんですけど音色が違うの。花びらがキラキラと降りしきる音のように絶え間なく刻むメロディが斬新。そしてベースがチェロのような音を奏で、ピアノが風を巻き起こす、連なる音にぞくぞくして、土居さんの透明感で抒情を示す声が次第に艶やかさと熱情を増し、声と演奏から耳が離れたくないわーって騒ぎまくり。斬新な曲イメージ展開に震えました。柔らかさはそのままに昂揚感がずんずんと全身からき上がっていく感じが素敵。びっくりです。
いつもながら完璧な音は感動もん。その分厚い演奏には臨場感を広げていく彫りの深いアレンジの構築の存在を確信している。
再び放心状態。確か土居さんは純白を纏われてのアンコール。 タン・ビェットの唄♪客席から喜びのどよめきが起こる。
この頃かしら、もうどのくらいの時間が経ったのでしょう。少しも衰えを感じない声の逞しさにじわじわ感動しはじめ、ドリーム♪畠中さんとのDuet。大きな歓声が上がる。みなさん待ってらしたのね。涙をぬぐう人が周りにいらして。涙はきっと過去からの虹色のシャボン玉の色を幾つも描いていたのと。
興奮冷めやらぬ中、アカペラでのふるさと♪を歌われる。
オープニングを想うソプラノの美声。
アカペラでは会場の隅々まで放射する音の微粒子をも総てコントロールできる力を聴く。ピアノが入って(この響きはぞくっとくる)もぴったりと合う音。タイミングもさることながら乱れない音程、すごいわぁ。 大きな大きな拍手は鳴り止まずですが公演時間タップリでしたので満足満足。 シンプルであるほど力量と品の良さが際立つ土居さんの歌唱、ミュージカルになれば人肌のぬくもりとピュアな美しさが溢れでてくる。こんなに涙してしまうコンサートは久しぶりね。と想う。
ロマンティックな言葉に惹かれ酔ってしまいがちな楽曲が多い。
でも土居さんは違っていた。愛、恋、ロマンティックな言葉がストレートに表現される唄は無かったのではないかしらと。
言葉の持つちからをご自身が一番知っておいでる。大切にそして渾身のちからを込めて心を温めノドを鳴らし思慮深く聴かせてくださる。
目に見えない大切な感動、喜び、勇気、ありがとうの気持ち、言葉の魂が私達に届くの。唄がステージから届く声でありながらも私の頭のてっぺんからつま先までそして前後左右、全身を震わせる響きで包み五感を揺さぶり続けた。
土居さんが選曲される楽曲を聴き続けていきたい。
世界の約束♪に感激した涙。それ以前にキツネ役の畠中さんとDuetされた曲から会場の方々はうれし泣きしていて、アンコールでのドリームでは歓声も上がり、喜びの涙のもらい泣きをしてしまう程。
どれだけ多くのみなさんが土居さんの唄に惹かれ続け期待を膨らませコンサートへ来たのかが伺えた。記した言葉のちからを届けることで心を揺さぶってほしい。ご年配の方から幅広い年齢層のお客さまが一体となり感動する姿、その気配で胸が熱くなった。
私は、土居さんのコンサートは2回目という俄かファン。このように書く事もためらいましたが、土居さんの今に感動した一人として記したいと書きました。
「夜になったら見上げてごらん。沢山の星が笑っているよ」 コンサート後、見上げた夜空は雨雲から雪雲へ星は眠りの夜でした。
そう悲しくない。幸せいっぱいですもの。
ハイウェイからの眼下に広がる街の灯が、雨に洗われた輝きで満天の宇宙で煌めく星に見え、目が潤んだ。
潤んでも星は笑っているのね。決してその輝きを曇らせることはなかった。
土居さんは、塩入さんは私の唄い方、ブレスのタイミングまですべてわかってくださっている。とご紹介なされたお言葉。嬉しかったです。03.07.記
3月8日(土)saya Classical Moment” 2008 Spring Showcase
代々木上原ムジカーザは音楽のお家。
閑静な佇まいに、木のぬくもり、シンプルな装いが上質なセンスでお出迎え。
素敵なエントランスに入れば、扉の向こうのお部屋からロマンティックストーリーズ・オン・チェロの楽曲が流れてくる。響きがまろやか。そして音の輪郭がくっきりと届き、受付を踏み倒しかけた私でした(*^-^)ゞ
“Classical Moment” 2008 Spring Showcase  “Sayah”
プログラム
The Music of The Night:A.L.Webber/ミュージカル「オペラ座の怪人」より
A Time For Us:Nino Rota/「ロミオとジュリエット」より
Close To Me:Johannes Brahms/交響曲第3楽章 ポコ・アレグレット
Oblivion:Astor Piazzolla
O Mio Babbio Caro:Giacomo Puccini/私のお父さん 歌劇「ジャンニ・スキッキ」
Un Bel Di Vedremo:Giacomo Puccini/ある晴れた日に 歌劇「蝶々夫人」より
You Raise Me Up:Rolf Lovland encore
Habanera:Georges Bizet/ハバネラ 歌劇「カルメン」より
こもれび:Toshiya shioiri
Piano:Toshiya.Shioiri. (Time 19:15〜20:15)
sayahさんはヴォーカリスト。耳馴染みのよい曲であっても初めて聴くような新鮮な感動が次々に湧いた。

透明感のある真摯な声に春の香りの音を感じていた。
一滴のフレグランスを落としたのは塩入さんのピアノ
暖かな陽が注ぐ春、花が開くとき、華やかに輝きに満ちた調べが響き渡った。
オペラ座の怪人♪桜色と桃色(和色がいい)をブレンドした桃花色のウエディングドレスと見間違うほどにゴージャスなドレスでご登場。すごい。
柔らかな春のお色がお似合い。ゆっくりと歩まれる姿、花弁を幾重にも重ねたフリルの衣擦れの囁きは香りをも微細に空間へ残していく。お客様の温かな眼差しにお陽様のぬくもりに可憐な花がそっと微笑み放つ淡い香りのイメージ。から…
ようこそ私のコンサートへ。歌姫は新たなクラシカルな世界を描きます。この瞬間は私に身を委ねてねと。お客様に御挨拶なさるように向きを変えられしとやかな余裕で歌う。声は正統クラシック。
トップノートは可憐ではない、気品溢れる優雅な香りを届けていた。
ジャズ系の歌手の方ですよね???全く違う方になっていてまずびっくり。Sayahさんを横から見る位置でしたので歌い方がクラシック。顎をひかれ、正面を見つめ高音ではウエストをぐっと後ろへ、一瞬カラダいっぱいで呼吸している。一つ一つ発する声をカラダのどの部分を使って鳴らしていくのかを丁寧に追って歌うように見える。届く高音は透明感ありストレスも感じない(聴く方はこれ大事。時々ヒステリックに聴こえる歌い方の人がいますので)ピュア。細やかな優しさの表情を浮かべられ、ロマンティックに包むような歌は気品が備わったかと聴けば、クライマックスのダイナミックさは迫力満点。骨太。再度確認。ほんとにジャズの方ですの?? MCでの普通の声にビックリしました。(当たり前ですが)
時代を遡り音が日々を過去へめくる。ロミオ&ジュリエット♪
どなたでも知っている映画の潜在的な夢を具現するかのような艶やかな歌い方にSayahさんの姿ごとがそのまま映されていた。ヒロインが歌っている。
一番のサビの歌い上げが激情。伸びる声に、ピアノのドラマティックなオーケストラ演奏は映画の夢が走馬灯のように流れ胸が熱くなる。Sayahさんも込み上げるものがあったのではないかしらと歌とピアノとの掛け合いに聴きました。ヒロインですものね(*^^*)
ブラームスの交響曲第3番、第3楽章ポコアグレットですね。 歌詞が付いたのです。Cross To Me♪素敵!
好きな曲で、なんと申しましても大事なのが最初のフレーズ。オケ版ではチェロでしたかしら?哀愁感漂う曲なんですけど題名のように速いとあっさりしすぎてつまらないし、緩いとくどく重い。歌とはすごい驚き。
拍子と言葉のリズムの波がその微妙なテンポが知性的なセンスと聴く。その音波に委ねていれば中間部分からオペラへ展開!英語がわかんないのが…悲しい。再度押し寄せるフレーズは最初と違う劇的なメタモルフォーゼだ。いまを生きる快活でもの凄い迫力が歌とピアノの世界で構築されて。ラストの絞りだす悲痛な声は静粛な祈りへピアノの遠のいてゆく鐘の音がずっしりと心に響いて残る。今回一番のお気に入り良かった!!!
いつもとは違う雰囲気で緊張していますがとSayahさんは申されていましたが、ピアソラのナンバーに歌詞がついたのよ。期待でこっちもどきどきよ。
ピアノはピアソラだ。穏やかな哀愁で始まる。歌が入ったら、えっ、こんなに綺麗な曲でしたっけ?伸びる声のヴィブラートの部分がこの曲ではすごく活かされ神秘的。幽けな娘が歌っている。ピアノは中低音で支えている。この一見穏やかな響きが停滞しないの。強調しないのにだれていかないの。塩入さんの巧いところと思う。
とっても綺麗に響き渡る熟成されつつある香りの声。んでもね、塩入さんは、きっちりピアノで刺激を与えるのね、このぞくぞく感に気がぬけません。 クラシカルです。 プッチーニのオペラ「私のお父さん」♪
お父さんに結婚を懇願する曲ですね。高音がポイントでよく伸びて、美しいです。等身大のSayahさんが歌っています。お父さんへの懇願がが清純に可愛らしさも秘めて。素敵な女性。イントロからずっとのピアノの絶え間のない音の輪が大きな大きなグラデーションを描く広がりが大好きです。聴かせますね。
蝶々夫人♪ ピアノのイントロ、雷が落ちたかと思った。ひとつじゃなくてね、波打って落ちた。あぁ度肝を抜かれた。
蝶々夫人がアカペラで登場。ソプラノが高い。歌はヒトリゴトでおしゃべりしてる。原語ゆえわかりませんが、そうそうなどど相槌を打ったりしてね私(^▽^;)。ピアノは歌に添うように奏でる。旦那様を待つ曲ですものね(^ー^* )
なんておしゃべりに頷きながら呑気にきいていましたら、ダイナミックに大展開を見せ、呆気にとられているうちに蝶々夫人は窓を閉めていっちゃったよ。音の表情とソプラノの高音の応酬が聴かれてすごいわと感激しきり。
You Raise Me Up 荒川静香さんがエキシビションで使われて有名になりました曲です。優しい楽曲にほっと癒しのタイム。抒情豊かな想いに浸る。歌の言い回しがミュージカルっぽくヴィブラートはクラシカル。ほどよいミックス状態が身近な楽曲として添ってきました。ピアノの和音の響きが綺麗で微温から温度を上げてゆく感じの響きは、ピアソラの時に聴いた感覚とおんなじ。和音もだれない。均一に綺麗に奏でる中に細やかなニュアンスを込めていくシンプルだが緻密なテクニックと思う。その流れにSayahさんも安心して歌い上げることが出来るのね。
アンコール ビゼーのハバネラがきた〜〜〜!大好きo(*^^*)o
イントロからピアノは煽ります。官能を引き出すために。でも歌に入ったらすーと引くのね、と思ったらそこからの微妙な緩急と強弱の息が合っていて、妖しい響きになってゆく。ライトも赤を照らし、芳醇な声が熟成される色香が漂いました。
クライマックスは多層な音で打楽器のように鳴らす声にSayahさんも心いっぱい歌い上げます。拍手も一段と大きかったです。
ラストノートが香り始めたと感じた。
こもれび♪ 塩入さんの作品です。
歌詞が原語、英語でしたので理解力がない私はイメージで聴いてきて、言葉と音のリズムの乗せ方はきっちりな方と。ラストに日本語が聴かれたことでやっぱり言葉もすごく大事に歌われている方と嬉しく聴きました。
静かに滔々と流れる気持ち、和のイメージがSayahさんに似合う。水面に降りたラストノートの雫が輪を描いて幾重にも私達の心へ広がっていく。歌もピアノも同時に消えていくのがなんとも切ないんですけど安心音で終わるので暖かい。それは愛という浮遊的な存在が永遠の霊を宿したのよと教えている。どことなく和、アジアンテイストの香りを思った。
ふとSayahさんが歌われる姿を観ていて、ちいさな気持ちは恋。私は痛みかも。痛みが愛に変わる(*^-^)ゞ
ラストノートは会場のみなさんの心のお持ち帰りになったと思います。
オーデ・デ・パル・ファムの香りで包むSayahさんの歌声。
パル・ファムほど濃度が高くなく、品質そのものの香を誇示する強さはない。トワレの軽やかさとも違う。
トップノートで存在を香らせ、ミドルノートでSayahさんの香りの熟成を聴いてゆく。トワレと違うのはラストノートがあること。香りの持続。一番香ったあと、私達の心にどう香りを残してゆくのか。桃花色のトップから気品ある優しく芯の強さも感じる感性で香ったミドルノート。そして歌を愛しひたむきに歩まれる香りをラストノートで私の心に残すSayahさんのコンサートでした。
プログラムをめくれば様々な選曲ゆえとりとめのない印象を受けるが、そこにはSayahさんがこれらの楽曲を歌いたいとの欲求が溢れ出てデザインされていると。多様なアプローチを自分の表現として習得したいという熱意を感じた。
デ・パル・ファム 香水の様々なバランスとの調合を追究しつづけ楽曲を届けてほしい。

世の中には物、人が溢れ、個々の存在、ひとつひとつの出来事の尺度がちっぽけな物と扱われがちな昨今。感動の想いも流されてしまいそう。
歌とピアノのみというスタイル。 音楽の表現方法がシンプルであるほど、歌が放つエネルギーと一つの音魂のエネルギーの共演の素晴らしさに感動する。忘れたくないと心に刻みこむ。 塩入さんのピアノ、一番も二番も間奏も同じ所を聴かない音楽の表情は楽句ごとに千変万化を見せる。即興ではないのだが即興性とも聴き間違える大胆な曲想は潜んでいる新たな生命力を掘り起こしているよう。
イントロが大胆ならば歌はすっと落とし、幻想的に始まればダイナミックに盛り上げる伴奏から、Sayahさんの歌詞とぴったりと一緒にメロディをそっと歌ったり、さっと音を飛ばし、シンプルに旋律を浮かび上がらせ、聴く方には鮮明に旋律の印象を灼きつける遊びゴコロ(遊んではいないのです)…聴く度に描く音楽のスケールが大きくて掴みきれません(^ー^* )
今回は塩入さんのピアノで始まり、二人同時に終わった。
考えればSayahさんがMCを語っている時にしか指のお休みはないのね。
皆の楽曲への関心が集結するイントロで立ち上がる音の運びがいつも見事だと思う。乱れず、精彩な音を放つ揺るぎの無い音。導入部であるだけに曲の全体の展開を読んだアレンジ。一曲を弾き切るまさに強靭なテクニックと集中力の高さ、自分が演奏するだけでなく、Sayahさんを聴いていながら息づかいを一秒の狂いもなく決め、情感を導き高め一曲のなかで緩急から怒濤のような楽曲として構築してゆくコントロールに唸りっぱなし。 幸せです。
コンサートで聴かれる至福のとき。本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。
03.09.記
3月14日(金)米良美一 米良美一のホワイトデーだから愛を歌いまショウ
Vocal 米良美一/Piano塩入俊哉/Bass 齋藤順
オープニング※参考に(オリジナル歌唱)を検索し記しました。
もののけ姫(米良美一)
逢いたくて逢いたくて(園 まり)
ウナセラディ東京(西田佐知子)
恍惚のブルース(青江三奈)
抱擁 /夜霧よ今夜もありがとう(石原裕次郎)
愛の讃歌(越路吹雪)
世界は二人のために(佐良直美)
intermission
言葉がヘタだから
いっそセレナーデ(井上陽水)
Sweet Memories(松田聖子)
たそがれマイ・ラブ(大橋純子)
セカンド・ラブ(中森明菜)
夢のしずく:インストゥルメンタル(塩入俊哉)
つぐない(テレサ・テン)
今だけの真実
Sleeping Beauty(松田聖子)
愛燦燦(美空ひばり)
花:すべての人の心に花を(喜納昌吉)
encore
ごめんね(米良美一)
ヨイトマケの唄(米良美一)
星影のワルツ(千 昌夫)
Show time 20:00-22:20
Vocalの文字が新鮮。米良さん今宵はヴォーカリストですのね。
プログラムを見、いままでにない選曲にわくわく。客席では女性陣のおしゃべりがあちらこちらで繰り広げられ、明るい。
あっ始まるわよ。誰かがおしゃべりを制する。ショウの幕開けはドラマティック、右手でキラキラーと打楽器音を鳴らしながら、左手はきっちりピアノをダイナミックに弾かれる塩入さんのプレイを呆気にとられてみつつ、齋藤さんのベースが低音をぐっと壮大に広げ、米良さんご登場。
最初はアカペラ!生の声はやはりスゴい。陶酔。 アカペラは響きがすべて。
そこへ霊な囁きと壮大な打楽器音的ピアノ&ベースが米良さんのカウンターテナーの声を音吐朗々とさらに響かせていく。もののけ姫♪
そしてご挨拶とともにメンバー紹介。 ライブのために私のために皆さんへ捧げるショウを創る素敵なお仲間。
総てのアレンジをなさり歌を甦らせた塩入俊哉さん。あたたかい音色をもつベーシスト齋藤順さん。早速のご紹介が嬉しい
米良さん曰く『今日の歌はずばり、昭和のラブソングです』開幕です。
米良さんの胸を張られ堂々と唄うお姿が好き。
逢いたくて逢いたくて♪ウナセラディ東京♪恍惚のブルース♪女性の歌。可愛らしい女性、しっとりとした艶、色香を放つひと…一曲ごとに異なる女性像を演じる。甘えが純粋でしつこくない。ファルセットと地声の変化で詞のイメージを深く掘り下げ歌う米良さんに昭和の歌へ込める愛を感じ取っていた。
そして男性の歌、抱擁♪と夜霧よ今夜もありがとう♪こちらもしっとりと男性の包容力が漂う。夜霧よ〜は最初に齋藤さんのベースのソロが奏でられる。米良さんはじっくり耳を傾ける。見つめる女性の姿ね。この曲は知っていましたので、ベースの響きが煙草を燻らし佇む石原裕次郎さんのお姿とお声にぴったり円やかに温かい。ゆったりと米良さんの地声にも惹かれる。ムーディーな夜に酔います。
そして フランスの歌ですがと、日本で有名な曲。愛の讃歌♪
ピアノのイントロが気品高く優しい。名曲は何度でも聴きたい。米良さんのファルセットとヴィヴラートで伸びる声が艶やかに透る。歌詞と曲の緩急と歌にぴったり添うピアノが見事で、クレッシェンドの波に鳥肌が立つわ。
ラスト、ピアノでのオルゴールが静かに音を鳴らすようなシンプルな響きが印象に残った。このスリムな音色にさえ安定感を聴きgood!
世界は二人のために♪はカラリと明朗、ショウの一部の締めはこうでなくちゃね。手拍子も起こる。米良さんが楽しまれている声の明快さに顔もほころぶ。
鍵盤の上を塩入さん、腕ごと上下往復…第一部のラストで愛を蒔かれてきた心に幸せの花がぱっぱっと咲いていくよう華やか。スゴかった。動作もダイナミックになりカッコいいわ。この曲では米良さんの歌声を消さぬよう、みぃーんなで歌ってみたかったわぁ〜〜(*^-^)ゞなんてね。ココロがとっても楽しく弾むんですもの。
塩入さんが全曲アレンジされ昭和の歌を甦らせましたとの米良さんの言葉が沁みる。
彩りが多色なアレンジで生を吹き込まれた楽曲が艶やかに生き返る愉しみに酔いしれるひとときに感謝。
第二部。
第一部では鳥の羽にくるまれたご衣装が、うたばんでお召しになられた(一回着ただけでは勿体無いとのこと(^^))ロングセーターにブルージーンズと赤系のマフラー。肩の力が抜けリラックス度満点。
80、90年代のラヴソングへ。MCでは明るい話題が180度転換してムーディーな曲が始まる。この早変わり技にいつも驚くんですけど。言葉がヘタだから♪といっそセレナーデ♪ 地声で歌うと自分も楽しみながら、等身大の自分で歌えると申されました。
等身大のお姿を披露してくださった米良さんのお気持ちも嬉しい。歌う方がリラックスすれば私達も同じ気持で聴き易い。
Sweet Memories♪聖子さん、CMペンギンの曲ね。イントロがアレンジによりピアノの揺れる音と、ベースの低音を弦で引く音色の絡みは重厚さがより立体的に届く。感傷的に涙するあのペンギンと同じ気持がじんわりと熱くなりほんと懐かしい。ちょっぴり甘えを含み余裕タップリで歌う米良さん。女性の歌を男性の方が想いと同じに歌われますと、心を見透かされているようで怖くなるわ。
たそがれマイ・ラブ&セカンドラブ。まさにしっとりマイナーなバラードが、あぁこの曲こんなに素敵だったのねと思う。この辺りの曲では自分の恋心の時代に重なる。あの頃の愛に憧れた気持が甦って、素直な感情できかれる。とメランコリックな郷愁へ浸っていたところへ。
イントロクイズ一音で判りますかしらねこの曲は。
夢のしずく♪!!!!!嬉しい(;▽;) テンションMax値。
いつも耳にある旋律がピアノで眩しく奏でられる幸せ。軽快なテンポが昭和の時代絵巻にさらさら暖かな春のそよ風が流麗に吹いてくる清々しさが溢れ流れる。様々な夢を描いてきたけれど時を越えても今ここにいる幸せが込み上げる。加えてふつふつとエネルギーが沸いてゆく感覚。齋藤さんとの厚いベースDuoはSprig has come Ver.こんな感じも魅力的! つぐない♪少しジャジーな感じの展開が妖艶よ。
米良さんがどん底の気持で入院されていた頃聴いていたというSleeping Beauty。聖子さんのこのLP(*^-^)ゞ持ってるのね。当時、聖子さんのアルバムは他のLPよりクリアで音が抜群に良いとワタシの耳は聴いていて購入したアルバムなのです。
イントロの旋律が印象的で好きで遜色の無いメロディがピアノで聴かれ嬉しい。クライマックスに向かう昂揚が熱く胸に迫りました。米良さんはロマンティックな優しさで歌い上げた。
愛燦燦♪大好きな歌です。Sleeping〜とは違う歌い方。言葉の一音一音を揺らし情感がたっぷり。生き抜いてきた自信が根底にあると聴く。人生って嬉しいものですねと唄える言葉の重みを思う。
続くラストの曲、花♪自分の花を咲かせたい。同時に、己はその努力をしているのだろうかと諭される念を混ぜながら、祈る想いで聴く。泣きなさい笑いなさい♪失敗も繰り返していつの日か花が咲きますことを願ってくださると感謝の気持にかわっていく。
アンコール、ごめんね♪の歌い方はソフト。謝まられても…気が引けます。私もこう謝らなくちゃいけない事は沢山あるわね(*^-^)ゞ…米良さんが歌う言葉の世界にどっぷり浸っている状態なの。
ヨイトマケの唄♪
悲しい唄じゃない。力強い母の賛歌。究極の愛の唄。魂の叫びが一途に届く。激昂しても、ピアノは常に穏やか。初めは包み込む優しさの音と聴いていたが次第に己に問う。様々なものへ愛情を注ぎいままで生きてきたのかと。心残りの気持が湧いてくる。その私の念をピアノのメロディが繋ぎ静かに代弁、謳っているのと思い始めた。
米良さんの伝えたい愛の想いを歌詞に寄り添う演奏で熱く織りこみ私達に届ける。
しかし、花、ヨイトマケの唄、愛燦燦…を聴いていれば、米良さんの魂の歌声が心のひだに触れるほどに、私は花を咲かせる努力をしてきたのだろうか、愛情を持って接してこられたか。戒める想いが沸く。魂が熱く届く愛の唄たちから興った思いもよらない静粛な気持ちを、対照的な音で伝えるコミュニケーションメロディがピアノ、ベースで奏でられ、アレンジで繋がれ私たちの様々な感情も米良さんに伝わっていくと聴こえていた。
ココロにある善良性と邪悪な部分に目を向け踏まえて熱い感情のコミュニケーションを楽曲の音で実感できる感動は音楽という芸術性からの愛にまるごと包まれるあたたかな空間が生まれていきました。
そして米良さんの唄。一曲一曲毎に表現する女性像が違いますので様々なひとを描いてましたが、聴いているうちに女性像は個々ではなく、一人の女性の中に潜む変貌!?する女心を聴いていると感じました。
現代では女性を取り巻く生活、地球環境も随分変化し、母性愛が希薄になっているんじゃないかしら。奥ゆかしい優しさを失いかけていく毎日に警鐘を鳴らす魂の叫びの歌。自身に還し、昭和の時代、滔々と流れていた豊潤なオンナゴコロを止めることなく繋いでいかなくてはと思いました。(←在るかしらんヾ(_ _*))
こんな素敵な女性には夜霧よ〜♪のダンディな男性が添っているのでしょう。
男性ゆえに判る昭和の女性像を歌で伝えてくださる深い愛を米良さんからたっぷり奪い取りました。
愛を育もう。ガンバらねばp(^^)q
誰もが知っている昭和の曲、誰もが受け入れ易い曲は単なるフツーのカバー曲ライブになりかねない。
しかし米良さんの声は地声であってもカウンターテナーとしての普遍的で有無を言わせぬ巧さと豊かな表現力は誰のものでもない。ノスタルジーな感傷は過去。米良さんを聴き涙で心と頬を濡らしていた。継がれるべき曲を現代の空気感とテンポ感を精妙に織り交ぜ構築されたアレンジと心のこもった温かな演奏で繋がれるライブはまさに今夜だけのスペシャルなショウであったことを特記したい。
星影のワルツでお別れ。愛溢れるショウ、ありがとうございました。
03.18.記

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