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レヴュー
07.04-27.
愛と青春のHitSongs
tour

レビュー2008年7月 Index≫

7月4日(金)-7月27日(日)愛と青春のヒットソングス tour
愛と青春のヒット・ソングス 〜シャンソン・カンツォーネ・ファド・ボサノヴァ・島唄〜
7月4日〜7月27日全20公演。
【音楽監督】塩入俊哉
【演奏】ザ・ヒット・ソングス・フェスティバル・バンド
Member:アルベルト・デ・メイス(vn)ラファエル・ムレール(vc)木次谷紀子(Per)齋藤順(bass)ホセ・ドゥアルテ(gt)
【歌手】
マジョレーヌ・ピエモン(シャンソン女性歌手) ステファン=ジル・ギシャール(シャンソン男性歌手) ウンベルト・シーダ(カンツォーネ男性歌手) クラウディア・ピカド(ファド女性歌手) セリーヌ・ペルティエ(ボサノヴァ女性歌手) 里アンナ(島唄女性歌手)
【曲目・演目】
予定曲目
◇シャンソン:バラ色の人生/枯葉/サン・トワ・マミー/愛の讃歌/オー・シャンゼリゼ/他
◇カンツォーネ:ヴォラーレ/アネマ・エ・コーレ/ケ・サラ/フニクリ・フニクラ/オー・ソレ・ミオ/他
◇ファド:暗いはしけ/他
◇ボサノヴァ:イパネマの娘/ウェイブ/他
◇島唄:島唄(THE BOOM)/奄美の島唄/涙そうそう/花/他 ※約30曲予定
■公演日程
7月4日(金)草加市文化会館:埼玉
7月5.6日(土日)東京国際フォーラム:東京
7月9日(水)青葉の森公園芸術:千葉
7月10日(木)富岡市かぶら文化ホール:群馬
7月11日(金)熊谷文化創造館:埼玉
7月12日(土)立川市市民会館:東京
7月13日(日)狭山市市民会館:埼玉
7月15日(火)静岡市民会館:静岡
7月16日(水)アクトシティ浜松:静岡
7月17日(木)愛知県芸術劇場:愛知
7月18日(金)松本文化会館:長野
7月19日(土)多治見市文化会館:岐阜
7月20日(日)大宮ソニックシティ:埼玉
7月21日(祝月)よこすか芸術劇場:神奈川
7月23日(水)栃木県総合文化センター:栃木
7月24日(木)松戸森のホール21:千葉
7月25日(金)横浜みなとみらい:神奈川
7月26日(土)グリーンHall相模大野:神奈川
7月27日(日)新宿文化センター:東京
7月6日(日)会場:東京国際フォーラム
ツアーがスタートしました!
おめでとうございます(*^ー^*)∠※Pan!! ・:*:・
追加情報7月27日(sun)新宿文化センターでの千秋楽では特別ゲスト、カウンターテナーの米良美一氏をお迎えしての豪華キャストです。
ツアーの序盤戦である東京国際フォーラムでのコンサートを聴いて参りました。
後ろのドアから入った途端、耳が大喜びしましたBGM。
塩入さんの1stアルバム【君のいた夏】より君のいた夏♪に思わずガッツポーズ(カワユク)飛び跳ねたいくらい嬉しい!続くはチェリスト古川展生さんのアルバム【ROMANITIC STORIES ON CELLO】から賛歌♪よ。うるうるきました。2枚のアルバムでの塩入氏作品が交互に流れてくるの。曲順は記憶曖昧にてご了解ください。
会場をふわりと包むほどよい音量が、いつも聴いている感と異なり、雑音、会話が弾む声、始まるわくわく感と柔和になじみ軽やかな粋へ。コンサートは歌満載ですし、インストなのがマッチね。主のメロディが冴え、さらりと爽やかな風が通りすぎ外気の蒸し暑さを忘れさせてくれます。スマイル♪As the Sunrises♪a tout prix♪Beside you♪ヴァルス・コン・フェーゴ♪素敵な選曲が楽しみに、あっ大好きなPromise♪八木さんのハーモニカの音色を重ねていれば音量が小さくなり、オープニング。
最後まで聴きたかったなどど思う気持ちが……ぱっと切り替わって(すみません)瞬時にコンサートの世界が開いていきました。
アナログ的豊かなアコースティックサウンドが深淵な密度で流動的なリズムを刻み雄弁に時には囁くようにそして陽気に、素晴らしい歌声を濃厚に構築する音楽の祭典。
各国のナンバーが掌にふわり、ドキリ、ずしん、飛んじゃったぁ、ストレートでスパーンと直撃……などなど曲毎、立体的に手触りで掴める楽曲、一緒に楽しめる一体感が生まれ、笑顔を書いてステージへはじき返したくなる。素晴らしいです。

13時 Just on Time 開演時刻がジャスト!なの。とってもびっくり。
コンサートは始まりが5分位遅れるのは当たり前の感覚になっていましたので、 ジャストに始まるなんて凄いし、うれしい。
20代から(^^ゞたっくさんたっくさんのコンサートへ出かけていますが 自分自身守ろうと決めているコンサートとのお約束=Promise。…開演時間に遅れない!5分前には着席していること。守っています。
(……えへっ…両手押し10分遅れた、唯一の一本を除いて。米良さんのライブ。月日が経ちましたので。後日書きます(^^ゞ笑える?)
昨日は開演時間前にはお客さまは着席なされ静まっています。雰囲気が整っていました。愛と青春のヒットソングス世代のお客様とBGMの効果もあるのでしょう。
コンサートを聴きたく予定を調整し、チケットを購入して楽しみに出かけても、スタートが定刻に始まっていればアンコールまで総て観られたと泣けちゃった公演を過去に何回か経験していて。私だけではないでしょう。悲しい気持ちが上回って残るコンサートの思い出は切ないです。やり場のない想いほどふかーい痛みで心に刻まれる感覚かも? 目から鱗が落ちました。昨日のコンサートで主催者側は定刻に始められることを知り(遅れるのは主催者側の都合のほうが比率は大きいと今迄は思っていました。ごめんなさいo( _ _ )o )お客さまが時間前に着席できているマナーが整えば、Just on time が可能なのと実感でき、どのコンサートでもこうあって欲しいと願います。そのために公演内容、客層を考慮した 18:45 or 19:00と遅め時間の設定、逆にマチネ公演もありますよね。
世界中には歴史も深く伝統ある素敵な歌がたくさん溢れているのね。音楽で集う仲間、アーティストが気持ちを一つにし心をこめて歌い伝え、楽しませてくださるエンターテイメントショウ “ 愛と青春のヒット・ソングス ”は定刻にオープニングです。
出来ますよう私たちは協力しましょう!

CDの販売コーナーには齋藤順さんの【 BLACK BASS 】在りました\(^^)/
コンサート会場でゲットできますのね。演奏の感じはちょこっと書きました。もう少し書いちゃおう。
塩入さんのアレンジ技に唸ります。例えばシャンソンならシャンソンの曲想をそのままに生かしそこへ独自の斬新な音を加えてる…MixがGood。とっても緻密で重厚に無駄を感じない音の絡みかたは派手ではなく華麗なの。テクニックが必然な上に清々しささえ漂う。歌の時代を彷彿し現代の瑞々しいサウンドがあらゆるジャンルの角度から楽しめる。ピアノは鍵盤の上、両手跳ねまくりです。もちろんピアノオンリーの楽曲では雄弁でスケールの大きさと木の床と足元から魂をもすくう優しく細やかな陰翳が堪りません。
齋藤さんのベースもソロに痺れ、支えるあたたかな音が会場いっぱいに広がる感動は身震いモン。壁、床の木と同化する自然な心地のよさ。木次谷さん、すごいですマルチパーカッショニスト。ステージ上の行動範囲広し。音ならなんでも出せますよ!という声が聞こえます。
そして弦楽器の皆様。Vnの方、音のニュアンスもお茶目??Vcは音色も美。ポルトガルギターが哀愁とヨーロッパな気分をぐっとお近づきにしてくださいます。
みなさまソロも、びしっと決まる音が(曲中にもありよ)集中した気鋭な塊で襲う。大音量で轟かせるのではない本当のカッコよさにゾクっとしました!
歌はもっちろん巧い。ファドのイメージがメジャーへ早変わり、島唄、強い響きのイメージも覆されました。目から鱗第二弾。優しい声、こぶしの歌い回しがなんと細やかなのでしょう。さざ波のように自然におこる拍手は会場が一体となって楽しんでいる気持ちの現れ。ジャンルの個性と本物の良さが味わえると思います。
終了後にはサイン会もあり、世界の素敵なアーティストの皆様達が気さくにサインなされています。滅多にお目にかかれないインターナショナルなシーンでは言葉が理解不能だけに(^^ゞ陽気な明るさの表情が気をひき輝いています。
会場の東京国際フォーラム近代的曲線美がシンプルな外装に内部はスッキリとしたホワイエに客席は側面の外壁の大きくカットされた木が、コントラバスなどと馴染む色合いにクラシカルな気品を思いました。そして床がなだらかなスロープで階段はありません。細かな木目に床からも柔らかな音の反射の響きを期待できます。
今思いだせば、スピーカーが天井に詰まっていた?ステージ上になかったかもしれません(定かでない)客席を仄かに照らしだしたり、非常灯のグリーンまでにも演出効果と見た、会場全体のすべてがコンサートに通じ、素敵なひとときを盛り上げていました。歌も演奏も素晴らしかった!!!!!
これから様々な会場の特性で音響もお客さまも変化してゆくフェスティバルはスタートしたばかり。
応援をよろしくお願いいたします。
07.07.記
7月21日 ツアー中によせて
暑中お見舞い申し上げます
土用入りと同時、いっせいに梅雨が明けました暑さ厳しき折りからいかがお過ごしでしょうか。既に真夏の気温は十分体感済み。
“夏本番”の文字にわくわくしたお年は遥か彼方〜(^^;) 今年はどこまで上がる?(色々)&いつ頃まであつさは続くのでしょう(×_×)
この“あつく”を入力し変換しますと“熱く”がまず挙がります。変換頻度が高いのね。只今熱さの温度、炎暑なのが
" 愛と青春のヒット・ソングス ”公演。ツアー中可能ならば飛んで行きたい ザ・ヒットソングス・フェスティバルバンドは
ヴァイオリン:アルベルト・デ・メイス、ベース:齋藤順、チェロ:ラファエル・ムレール、ポルトガルギター:ホセ・ドゥアルテ、打楽器:木次谷紀子、ピアノ&アコ:塩入俊哉、スペシャルな楽器編成が、素晴らしいテクニックの生演奏でオケの如く分厚い音の層をがっちり構築。朗々とソロを奏で、或は単一楽器、歌とのデュオで細やかに甘く熱っぽく心に語り掛けます。
とにかくスゴい。各国の個性的なリズム感と音色は国の歴史背景と風景を思い浮かべていました。
クオリティ高くハイレベル演奏ですので、歌手のみなさんは気持良さそうに歌うの。演奏という舞台で各国のリズムの特性が流れれば、私の出番よと、踊り始めるようしなやかな歌声で、自国の風景がより濃く彩られ描かれていく。
ステージセットのイメージ、ドレスに重なり、各国、歌の舞踏会を聴いている優雅なひとときです。
7月27日(日)千秋楽 新宿文化センター
愛と青春のヒット・ソングスFinal Stage at:新宿分文化センター
15:00開演/17:40頃終演
音楽監督&ピアノ&アコーディオン:塩入俊哉
ザ・ヒットソングス・フェスティバルバンド
ヴァイオリン:アルベルト・デ・メイス
ベース:齋藤順
チェロ:ラファエル・ムレール
ポルトガルギター:ホセ・ドゥアルテ
マリンバ&ドラム&カホン&打楽器:木次谷紀子
友情出演:米良美一(c.tenr)

Progrm
第一部
1 バラ色の人生(シャンソン):マジョレーヌ・ピエモン
2 パダム・パダム(シャンソン):マジョレーヌ・ピエモン
3 帰れソレントへ(カンツォーネ):ウンベルト・シーダ
4 フニクリ・フニクラ(カンツォーネ):ウンベルト・シーダ
5 オー・シャンゼリゼ(シャンソン)マジョレーヌ・ピエモン&ステファン=ジル・ギシャール
6 コインブラ(ファド):クラウディア・ピカド
7 懐かしのリスボン(ファド):クラウディア・ピカド
8 イパネマの娘(ボサノヴァ):セリーヌ・ペルティエ
9 ワン・ノート・サンバ(ボサノヴァ):セリーヌ・ペルティエ
10 枯葉(シャンソン)ステファン=ジル・ギシャール
11 セ・シ・ボン(シャンソン)ステファン=ジル・ギシャール
12 奄美民謡(島唄):里アンナ(&三味線)with 木次谷紀子(カホン)
11 島唄:里アンナ
第二部
1 アネマ・エ・コーレ(カンツォーネ):ウンベルト・シーダ
2 ボラーレ(カンツォーネ):ウンベルト・シーダ
3 波(ボサノヴァ):セリーヌ・ペルティエ
4 マシュ・ケ・ナダ(ボサノヴァ):セリーヌ・ペルティエ
5 暗いはしけ(ファド):クラウディア・ピカド with ホセ・ドゥアルテ(gt)木次谷紀子(カホン)
6 ヴィアナへ行こう(ファド):クラウディア・ピカド with ホセ・ドゥアルテ(gt)
7 きゅらうた(島唄):里アンナ
8 花(島唄):里アンナ with 塩入俊哉(pf)
もののけ姫:米良美一/塩入俊哉(pf)齋藤順(bass)アルベルト・デ・メイス(vn)
ヨイトマケの唄:米良美一/塩入俊哉(pf)
9 水のない河〜越えられぬ時:inst 齋藤順【BLACK BASS】より Music&Arr 塩入俊哉
10 ラ・メール(シャンソン)ステファン=ジル・ギシャール
11 ラ・ボエーム(シャンソン)ステファン=ジル・ギシャール
12 サ・セ・パリ(シャンソン)ステファン=ジル・ギシャール&マジョレーヌ・ピエモン
13 聴かせてよ愛の言葉を(シャンソン):マジョレーヌ・ピエモン
14 愛の讃歌(シャンソン):マジョレーヌ・ピエモン
15 オー・ソレ・ミオ(カンツォーネ):ウンベルト・シーダ& ALL Singer
アンコール ALL Singer  サンタ ルチア/涙そうそう

ラストのカーテンコールでは演奏者のみなさまもスタッフの方々も全員でステージから笑顔で手を振ってくださり 会場に笑顔が溢れ返り満足度、感動いっぱいのフィナーレ!最高でした!!!!!
翌28日 お昼休み 手首が痛いのね。腱鞘炎じゃない。 昨日コンサートで夢中になって手拍子と拍手していたのね。
傷とは異なる温かに残る痛みは心を笑顔でノックする 音楽を連れて。

フランス語のご挨拶を交えバラ色の人生♪で緞帳が上がりオープニングです。
シャンソン歌手、小顔の八頭身美人!マジョレーヌさんが真直ぐに立たれ、歌詞を囁き語る唄声。 優しく清楚な声に耳を傾けこのアフタヌーンタイム、リネンのカーテンを午後の爽やかな風が揺する心地よさを演奏がふわりふわりと運ぶ。緩やかな楽曲の二番には微かなざわめきがピアノで加わってくる。この音色でバラ色に治まらない人生の悲哀を歌詞と共にイメージでき、歌詞も変わるのですから演奏も一番と二番ではアレンジが変化する塩入さんの編曲技。繰り広げられる全曲の展開に心が躍る。
パダム・パダム♪は真逆。ライトもパープルへ。マジョレーヌさんは表情も変えられ、甘い声は妖しい魔性を深淵からの微笑みとで浴びせかけステージ上をワルツで踊り廻る。演奏も一気に濃厚になり蠢く。第二部でのオーシャンゼリゼ、サ・セ・パリ等でダンサーも演じる彼女は快活に踊り歌い何役でもこなせる女優さん。曲で多角面の女性像を演じ、ラストの愛の賛歌♪では素直に語り歌う優しさで愛が昇華していく安らぎを覚えていた。
テノールカンツォーネはウンベルトさんの帰れソレントへ♪から。
イタリアの眩しい太陽が降り注ぎ陽気な楽曲と歌は笑顔を連れてくる。オー・ソレ・ミオのようにイタリア語って単語は発音し易い。日本語に近いのかしら。情熱的な言葉が力強いウンベルトさんの声で説得力を増し、大らかで雄大なメロディとで元気をもらえてオペラを観て聴いているみたい。また誇張しすぎず、唄い方を柔軟に変えている巧さをも聴く。
フニクラ・フニクラで塩入さんがアコーディオンを奏でるときは傍へ行かれ一緒に弾み会場が一気に盛り上がる楽しさ。またウンベルトさんは他曲でも演奏者の皆さんとお客さんとも絡んだり、サービス精神旺盛ですし演奏者の皆様へ称賛の拍手を贈り御礼もきっちりなさり折り目正しい紳士的なお姿にとても魅かれました。最終日、テノールを張る声に一段と力を込めていく気迫に胸が熱くなった。
そして楽しみにしていたファド。目から鱗。暗く悲しいイメージが180度反転。びっくり。躍動してる。
まずクラウディアさんの伸びやかでふくよかな巧い声。そこに希望に満ちた明るさが生きている。演奏が押す民族的舞曲のリズムがとっても前衛的で素敵に馴染む。コインブラですっかりハマってしまった。まだお若い年齢にもびっくり。しなやかに踊るスタイルと声に女性の色香の魅力がたっぷり備わった方です。
第二部ヴィアナへ行こう♪はホセさんのポルトガルギター一本。形がハートなの。軽快にハートも音色も弾むわ。でも哀愁を帯びた曲想になると涙の容(かたち)に変わる。Gt音色、ほんのりエキゾティックな深い味わいとで明暗をクッキリと描き分け、クラウディアさんの円やかな声が深みを増す。木次谷さんのカホンのどん!の音が加わった調べは空気を震わせ遠近感を作るの。ファドへ哀愁のこだまの如く還すどん!ずっしりと響く音がとても印象的でした。
曲が終わり次曲へとジャンルを繋いでいるイントロダクション。
イントロはラファエルさん(またまた美しい女性)のチェロのソロが流麗なパッセージで入っていたり、ピアノでしたり、シンプルで短いフレーズ(ff,mpの起伏表現ありよ)を聴いていますと(…そうそう齋藤さんのベースからカモメが鳴いた?アルベルトさんが応えてヴァイオリンで笑うイントロもあった!わよ。ステージから退出される時お二人で順番を譲り合う光景。微笑ましい〜)次の曲へのヒントが含まれていて期待が膨らみ、毎曲楽しみ。
ボサノヴァはPerの波の音がさわ〜と引き潮で寄せてきました。特長あるリズムが展開してイパネマの娘♪セリーヌさんが登場。私、リズムも歌も細やかに囁き語るボサノヴァが好き。ワン・ノート・サンバ♪この曲かしら。定かでなくてお恥ずかしいのですが、セリーヌさんがピアノの真横にいかれて塩入さんも弾きながら一緒にハミングしてすっごく楽しそうで嬉しくて。ハーモニーもボサノヴァよ。大村さんがblogで書いてくださった感性のランデヴーでしょう。塩入さんのピアノはすごい!歌手をも吸い寄せてしまいます。私セリーヌさんの声も大好きになっていて、第二部のマシュ・ケ・ナダは演奏が、大音量とは異なるグルーヴ感がスゴくてぞくぞくが止まらない。
ジャズとロックが熱くバトルしていく。間奏のピアノは圧巻で唖然!書きながらこちらの曲でしたかもハミングは。なんせそのスゴい音幅に耳が張り付いてしまいまして。また低音をきっちり刻む齋藤さんのベースの早いこと早いこと。(他曲でも)ベースじゃないみたい。楽器の音にPerの要素がいっぱい織り込まれている音感が起きて驚き、歓声も上がりました!
不思議なのは楽曲の温度が上昇してもセリーヌさんの囁く癒しの歌声は安定していて、その上、声を決して上回らない重厚な音量がなぜこうまで大地から沸き上がってくる迫力で聴こえてくるのかが不思議でなりません。グルーヴ感というのはこういう感じなのでしょう大感激。同時にジャズの雰囲気を持ちながら高ぶらず身近で温かな歌声が肩の力を抜いてくれる癒しがあります。声を張り上げなくても音と歌声の密なる協調は沸点を越えてしまうのです。
枯葉♪そしてラ・メール♪ステファンさんは名曲をソロでは渋いイメージで落ち着いた男性を熱く語るのです。口説かれてみたい?(*^^*)
じっくりと耳を傾ければメッセージが切々と語られている。演奏がステージというスクリーンを情景も交えてとてもドラマティックに演出。ラストは男らしい決別、決断の迫力が届く。あぁ短いドラマを見ていたの。
と、美女性陣を従えればイケメン発揮。ステファンさんは踊り、コミカルな仕草で動き、オー・シャンゼリゼでのDuetも軽快なテンポと踊りが楽しく会場が沸きます。ご衣装も様々で早変わりあり。マジョレーヌさんセリーヌさんアンナさんを絡めて踊ったり、ステージはミュージカル小劇場です楽しい。 暗闇が訪れアンナさんは奄美の島唄を三味線を奏でながら唄われる。木次谷さんのカホン(は月夜での己の鼓動の音)と共に。スポットライト一筋の光の元=月明かりの下で秘められた想いを唄う。天の川を渡りたい星の煌めく輝きの声。まっすぐなだけにこちらの方がファドと感じる程、哀調を思った。真摯な民謡を聴いていれば背筋がすっと伸びる。
民謡を聴き、張りのある強い声をイメージしていましたので、島唄からは柔らかな唄い回しが綺麗な事!ヨーデルのよう。ゆったりと流れゆく演奏はまるで大海原が目の前にひろがる壮大なスケール。震えた。アルベルトさんのバイオリン、弦楽器特有の音と音の間の微妙な音程の音色が素敵にコントロールされ透明な音色が珊瑚の海に融ける美を描いていた。
ピアノ一本で唄う花♪は絶品。アンナさん、歌詞をとっても丁寧に、細やかなコブシ?回しが柔和で愛らしい等身大の女性の気持ちを伝えピアノのコブシ以上に細やかな一音一音がロマンを絡め、二番へ臨場感を併せての集中力はすごいです。なんだかわからないけれど涙が零れている自分にびっくりしていました。
カンツォーネ、ファドがストレート直球での感情表現で、シャンソンとボサノヴァは囁き熱く語るの。両方を聴かせてくれるのが奄美民謡と島唄。大雑把にイメージを持ちました。スタンダードナンバーに於ける共演で感じ取れた発見が嬉しいので記しておこう。
千秋楽では米良美一氏が友情出演。アンナさんのご紹介でステージに歩まれる姿からオーラが放たれていました。もののけ姫♪は演奏が塩入さんのピアノ、齋藤さんのベース、アルベルトさんのヴァイオリン、木次谷さんのPer.というスペシャル編成。嬉しい。幽玄な世界がぐっと深まり独特の浮遊感に包まれる演奏。米良さんの世界に瞬時に落とされた、さすがの歌声です。
ヨイトマケの唄♪は塩入さんのピアノのみ。大きな会場で聴かれる幸せと曲の想いが会場の大きさに比例するかのよう沁みて沁みて。米良さんが激情するほどピアノは天国で見つめている母の眼差し、一歩下がって温かで柔らかな音で添うの。周りから鼻水!をすする(^^)ゞ音が聴こえていました。今の時代に必要な楽曲と本当に思いました。
第二部の後半、楽しいシャンソンが続いて会場も聴き入るムードから一緒に笑い楽しい。
でもカンツォーネのオー・ソレ・ミオ♪であぁもう終わりなのねと精一杯聴きたいと思うところへ、間奏のマリンバソロがすごくいい。美しいトレモロはナポリの空気そのものよ(…旅行した事はありませんが)支えてるベースのリズムがまた典雅なの。
全員揃ってのオーソレミオは手拍子で最高潮の時。視界がぼやけてきて、アンコールはサンタルチア。世界のスタンダードナンバーを満喫できた喜びがぐっと込み上げた。
ラストのラストは涙そうそう。
アンナさんの微かに震える声に涙をこらえてるわと聴けて泣けた。でも乱れない声がスゴいと感激しました。
外国のみなさま、日本語お上手になられて、じーんに拍車がかかった。
カーテンコールでは出演者、演奏者、そしてスタッフの皆様がステージで並び、満面の笑顔で手を振ってくださり、感極まりない。
感動いっぱいの素晴らしいコンサートでした。 本当に本当にありがとうございました。
そしてツアーお疲れさまでした。
07.31.記

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