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レヴュー
02.05.齋藤順
:ヤマハ銀座店
02.20.Solo Live
:STB139

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2月 5日(木)齋藤順 インストアライブ
Mr.Bassman! JUN SAITOH CD「ブラック・バス」発売記念インストアライブ
at:ヤマハ銀座店 6階サロン
コントラバス 齋藤順 ピアノ 塩入俊哉

-Program-
1 ブラック・バス 齋藤順
2 小さなワルツ S.クーセヴィツキ
3 KO-TE-SA-KI 齋藤順 塩入俊哉
4 パガニーニの主題による14のラプソディ 塩入俊哉
5 伝えたい気持ち 齋藤順
6 夢のあとに G.U.フォーレ (7 。。。ラストナイト…は後日らしい。。。)
8 水のない河 塩入俊哉
9 リベルタンゴ A.ピアソラ
-Encore-
Amazing grace ※サイレントベース
ロンドンデリーの歌

急いで〜とばかりに六時を知らせる時報が楽しげに鳴り渡る。
嬉しい気持ちを冷たい風に奪われぬようそっと包みYAMAHA銀座店のエレベータに乗る、会社帰りのサラリーマンが飛び込んで来られた。お仕事を終えられて同じ趣味へgo!弾む息にわくわく度が伝わってくるわ。
サロン会場は既に埋まっていて、95%は女性でしょう。年齢層は…広い(^^ゞです。音楽を学ばれている学生さんも。無料は有難いですよね。
18:30 後方より拍手に迎えられてお二人ご登場。ステージと申しましても同じ高さですし、客席が近いので、緊張なされたのでは?余計な心配は要りません。
さぁブラックバス♪でオープニングです。
ブラックバスが絵画的に見えてくる。春を感じられる日に、音風景からはフィンランドの冬を越えて!?新緑の季節のα波で満ちる。憂いのある響きが無限な広がりを与え、ロマンティックな気持ちになりました。あぁ幸せ〜〜(*^^*)。
小さなワルツ♪このリズムとメロディを初めて聞いた時はヴァイオリンの曲と思っていて、えっコントラバスの曲なのと驚く程楽器のイメージが逆転。軽やかな可愛らしいワルツですので、なんかね、聴くと後を引く、耳と記憶に小さなうきうきが残るのよね。今日は心弾む春曲!です。
KO-TE-SA-KI♪解説も毎回楽しいですが、曲も。後方から「ジャズだ」と呟く声が聞こえました。嬉しい。初めてのお客さまが大勢いらしたのですね。ジャンルの広い音楽性を皆さん感じだした頃では。ベースの間奏での独奏が良かったわ。
そして大曲、パガニーニ♪緩急に気が抜けない。ピチカートと弓弾きの切り替え技もお見事。
そう、この曲で気づいた音色。気が抜けなく、長い曲ですので第一楽章から第二楽章と分かれている感じの間での静寂に、その瞬間にも耳が敏感で捉えた音色。ピアノの低音が一音なのに、一オクターブ上の音が同時に鳴っているの。和音ではない、曇った音色でもなく共鳴して。あっベースの低音で感じていた音と同じ!楽章間だけじゃなく低音でのBowing、響きのメロディにもオクターブ音が微かにハモッて聴こえてきて耳が変なのかしらんと考えていた。音幅が二つなのね。
倍音だったのでしょうか。録音では入るのでしょうか?
今日はベースもピアノも生音。音色は華やかでピアノの蓋はいっぱいに開き、グランドピアノの同写真のスタイルが嬉しい〜〜。
私が出掛けるライブではPAを通しての演奏が多いのですが、久々のマイクなし(MCはマイク有り)は繊細なタッチでの響きとペダルを踏む、離す、鮮やかな切り替えの区別を瞬間で聴き振動していく空気、生音が発する響きの周波数が人とかサロンの壁に反響し、新たな周波数から倍音が生まれ、ハーモニーが絶妙のグルーヴ感を創る。
雑音にならないのがタッチの加減の巧さ。素敵な倍音ハーモニーの味わいを覚えぞくっときました。
耳が錯覚を起こしているのかと考えていましたら、答えはサイレントベースとエレピの音色にありました。
電子音では感じませんでした。倍音の不思議なグルーヴ感はPAなしの生音だけ。
空耳ではなかったのでしょうね(*^-^)ゞ
サイレントベースは最初からステージに大先輩!?とずっと一緒に構えていましてBの字を思う形もスタイリッシュ、足長おじさんみたいです。 アンコールのアメージンググレイス♪で初登場。スマートな格好通り、音色は直球ストレートで明るくて安定している。音程もはっきりしているので音が聴き取り易い。と申しましても、電子楽器に鳴りがちな平坦な薄い音(総ての楽器ではありません)ではなくBowing(弓弾き)では特に透明感を持ちつつ音の厚みと余韻を残す響きには生楽器に劣らぬ綺麗な響きであると感じました。
ピチカートは音そのものがポンポンと跳ねる躍動感でメリハリが強力。欲で擦れるむせび泣き〜の音色を加えたら…生楽器になっちゃいますね(*^▽^*)ゞ
Mr.Bassman齋藤順さんのブログ上、感想を募集しておりましたので偉そうに書かせていただきました。m(_ _)m
レポは前後しますがオリジナル曲伝えたい気持ち♪は沁みる。熱い曲の後ではほっと安らぎます。塩入さんが仰った、齋藤さんの魅力。真っ直ぐな感性で音楽に向かう心が曲の純粋な美しさを表している。男性の優しさも添えられて。
フォーレの夢の後に♪デリケートなメロディが芳醇な味わいを立たせセンチメンタルな感傷に胸がキュンとなります。ピアノの陰翳を含む弱和音がとても好き。
前奏は心の奥底に流れる水の音でしょうか。水のない河♪は聴く度に劇的さを増している。ベースの落差大の高速演奏と緩み、低音を補強したり高音から誘発するピアノの重厚な協奏はすべてが緻密に組まれていることで二つの楽器とは思えない豊かなオーケストレーションの演奏が生まれている。凄いです。
初めて聴かれた方も耳馴染みがある、リベルタンゴ♪
前奏のベースソロが渋い!低音がもうぞくぞく涙がこぼれそう。
何度聴いても聴きたく、かっこいい!ずっとベースに添って弾いていたピアノが豹変し開放的に激しいメロディを独走(暴走ではない)。ベースはすっと熱く支える。このバランスの良さと凄い音の連なりに、「すごい」と演奏中感嘆をつぶやく声が聞こえてきました。ラスト急落まで粗くならない弾ききる集中力。圧巻。私は呆気に取られていました。拍手で遅れをとりましたm(_ _)m
アンコールは前述のサイレントベースによるアメージンググレイス。 ラストはコントラバス戻られてのロンドンデリーの歌。
ブラック・バスの絵画から、故郷の風景の絵画が飾れていったサロン。 今夜は程よい音色の粘り気を油絵として残そう。
温かで大きな器、ベース奏者を謳歌中、Mr.Bassmanのサインを記して。

私の隣には三名の女子学生が座りました。私服でもバックには楽譜が入っていて(^ー^* )。開演前からパンフレットとプログラムを読み、演奏中もじっと聴き入っていました。彼女の左手には弾きタコが出来ていた。場所でどの楽器なのか判るのでしょうが、私には判りません。
折り目正しく熱心に聴き入る姿に、齋藤さんの音楽をベースを愛し、真摯なお気持ちで汗だくになって弾かれるお姿、高度な演奏と表現で伝える音楽家の魅力は彼女達の音楽への情熱を燃やし演奏者の想いと同様、真っ直ぐに掴んでいると確信。胸がいっぱいになりました。
素晴らしい演奏家が育つことでしょうo(*^^*)o~♪至福のひとときをありがとうございました。
2月20日(金)塩入俊哉 ソロ・ライブ
TOKYO 3 a.m.
塩入俊哉(pf acco pianica)/遠山哲朗(gt)/齋藤順(cb)/菅原裕紀(percussion)
Quartet 崎谷直人(1st vn)徳永希和子(2nd vn)丸山奏(vla)朝吹元(vc)
Special Guest 川井郁子(vn)/宮川俊二(mc vo) /金城広子(vo)

[第一部]
夕暮れと遠い日
ある夏の午后に for 古川展生(vc)山本修(cb)
ウタキの丘で for saya
追憶のオペラ for ジョシュア・ローマン(vc)
メランコリア with 金城広子
窓のない列車  with 金城広子
桜の時に for 古川展生(vc)
あの頃のままで
[第二部]
ドゥラムール
TOKYO 3 a.m.
君のいた夏
宮川さんコーナー 千の風になって 他
パッション・イン・ブルー with 川井郁子
水のない河 for 齋藤順(cb)with 川井郁子
Rejection of White
[encore]
君と出逢ってから for 古川展生(vc)with 川井郁子
夢のしずく

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